トイプードルに多いレッグペルテスを解説|子犬の後ろ足の異変に注意!

「子犬が後ろ足をあげている」
「トイプードルが後ろ足を舐めたり噛んだりして気にしている」
「後ろ足を使って歩いてはいるけど痛そう」
愛犬にこのような症状がみられたら心配になりますよね。
このような症状が出る原因のひとつとして考えられるのが、レッグ・カルべ・ペルテス病です。
今回はトイプードルのレッグ・カルべ・ペルテス病について解説していきます。
ぜひ最後までお読みいただき、トイプードルが後ろ足を痛がっているときの参考にしてください。

ドッグランで走るトイプー

レッグ・カルべ・ペルテス病とは、太ももの骨の一部分である大腿骨頭という部分が壊死してしまう病気です。
日本語では以下のように呼ばれることもあります。

  • 大腿骨頭壊死症
  • 無菌性大腿骨頭壊死症
  • 特発性大腿骨頭壊死症

レッグ・カルべ・ペルテス病は3〜13ヶ月齢、なかでも6〜7ヶ月の小型犬に多くみられる病気です。
明確な原因は不明で、予防することはできません。

上目遣いのトイプードル

レッグ・カルべ・ペルテス病の初期症状は足を使って歩いてはいるけどあまり体重をかけないなど、軽度のものです。
時間がたつと症状が進んで、完全に足をあげるようになることもあります。
初期症状は気づきにくく、症状が進むことで気づく飼い主さまが多いです。
以下のような症状がみられたら、レッグ・カルべ・ペルテス病の初期症状の可能性があります。

  • 歩いているときに片側の後ろ足に体重をあまりかけていなさそう
  • 座るときや立ち上がるときに違和感がある
  • 後ろ足を触られるのをいやがる
  • 散歩の途中で歩くのをいやがる
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ただし、上記のような症状はほかの病気でもみられる症状です。
本当にレッグ・カルべ・ペルテス病かを判断するには、一度動物病院で診てもらう必要がありますね。

レッグ・カルべ・ペルテス病が進んでいくと、以下のような症状も出てくる可能性があります。

  • 片方の後ろ足を完全にあげて歩くようになる
  • 普段は温厚なのに、股関節あたりに触るとないたり怒ったりする
  • 片側の太ももの筋肉が落ちてくる
  • 食欲や元気がなくなる

レッグ・カルべ・ペルテス病は片側にみられることが多いです。
「そのうち治るだろう」と様子をみていると、だんだん症状が悪化していきます。
時間の経過により筋肉が萎縮していくため、症状が出ていればはやめに動物病院に行きましょう。

動物病院では以下のような検査が行われます。

  • 歩きかたの確認
  • 触診
  • レントゲン検査

1歳未満の若齢の小型犬で、触診において股関節の痛みがある場合、第一にレッグ・カルべ・ペルテス病を疑います。
触診でレッグ・カルべ・ペルテス病を疑い、股関節のレントゲン検査を行うことでほとんどの場合は診断することが可能です。

ひょっこりしているトイプードル

レッグ・カルべ・ペルテス病の治療法は保存療法と外科療法があります。
しかし、保存療法だけで十分な効果を得られることは少なく、最終的に外科療法が必要になることが多いです。

保存療法

症状が軽い場合、まずは保存療法を行うこともあります。
保存療法では、運動制限と痛み止めなどで様子をみます。
しかし、根本的に大腿骨頭の壊死がなおって元の状態に戻ることはありません
また、長時間保存療法で様子をみつづけると筋肉の萎縮がおこる可能性が高いです。
この場合、あとから外科治療をしても回復までの時間が長引くおそれがあります。
上記のようなことから、外科療法がすすめられるケースが多いです。

外科療法

レッグ・カルべ・ペルテス病の外科療法は多くの場合、大腿骨頭切除術が選択されます
大型犬では人工股関節全置換術の選択肢もありますが、トイプードルの場合は大腿骨頭切除術を勧める病院が多いです。
大腿骨頭切除術は、壊死がおきている部分をとってしまうことで痛みの根本原因を取り除きます
大腿骨頭を切除したあとは、骨がなくなってしまうため不安に感じる方もいるかもしれません。
しかし大腿骨頭を切除しても、関節まわりの筋肉が関節としてはたらくようになります。
とくに小型犬では、手術後の機能回復が期待できます。
手術後はしっかりとリハビリを行うことで、以前のように歩くことが可能です。
症状が進み筋肉の萎縮がおこると、手術後の回復までに時間がかかります。
気になる症状がみられたらはやめに動物病院へ行きましょう。

トイプードルの子犬が後ろ足をあげています。病気ですか?

病気や骨折の可能性もあります。
パテラやレッグ・カルべ・ペルテス病などが原因のひとつとして考えられますが、ただの捻挫など一過性の症状な場合もあります。
症状だけでは判断が難しいため、一度動物病院で検査してもらいましょう。

トイプードルがレッグペルテスと診断された。大腿骨頭切除をすすめられたけど、骨を切って大丈夫なの?

大腿骨頭を切除しても、まわりの筋肉が関節をつくってくれるため骨自体は切っても大丈夫です。
小型犬はとくに機能回復が良好で、適切なリハビリができれば、以前のように普通に歩けるようになります。

愛犬がレッグペルテスの手術をした。時間が経てば普通に歩けるようになる?

状況にもよりますが、多くの場合で数ヶ月後には普通に歩けるようになります。
手術前に筋肉の萎縮が強くおこっていると、回復までに時間がかかる可能性が高いです。
手術のあとは動物病院の指示にしたがって適切なリハビリを行いましょう。

レッグ・カルべ・ペルテス病は、大腿骨頭への血流が途絶えて骨が壊死する病気です。
症状としては、後ろ足をあげたり後ろ足を触られるのを嫌がったりします。
レッグ・カルべ・ペルテス病は放置すると筋肉の萎縮や二次的な骨折に進行することもあります。
「足をあげるけど子犬だし大きな病気ではないだろう」と様子をみていると悪化する可能性が高い病気です。
ただし、適切な治療で良好な機能回復が期待できます。
少しでも後ろ足や歩き方に違和感があった際は、お早めにご相談ください。


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この記事の監修獣医師
  脇谷 知明

脇谷知明獣医師

麻布大学獣医学部獣医学科 卒業東京都内動物病院 勤務
麻布大学付属動物病院 整形外科専科研修医(2022〜)
日本獣医麻酔外科学会所属
Fracture Repair on Toy-Small Breeds Course 修了(2023)
AO Vet Course - Principles of Small Animal Fracture Management 修了(2024)
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膝蓋骨内方脱臼に対する関節再建ドライラボ 修了(2024